概要

ソ連の綿花増産政策のためアム川・シル川から灌漑用水を大量に取水した結果、アラル海は1960年代の68,000平方kmから2014年には約10%以下に縮小。「20世紀最大の環境災害」と呼ばれる。漁業の壊滅、気候変動、塩害による健康被害が深刻。カザフスタン側の北アラル海はダム建設で一部回復。

歴史的背景

フルシチョフ時代にカラクム運河の建設が始まり、アム川の水量の大部分がトルクメニスタンの砂漠灌漑に転用された。ソ連の計画経済は環境コストを無視し、綿花の収量最大化を優先した。

地形・地理的特徴

アム川とシル川が注ぐ内陸湖であったアラル海は、かつて世界第4位の湖であった。灌漑用水路への過剰取水により湖面が縮小し、干上がった湖底は塩分とダストの発生源となった。

歴史的重要性

人為的環境破壊の世界的象徴。干上がった湖底から飛散する有毒ダストは周辺住民の呼吸器疾患を引き起こし、農業用塩類集積は広域の農地を荒廃させた。国際的な環境保全と水資源管理の教訓として頻繁に引用される。

参考文献

  • Philip Micklin, The Aral Sea, 2014
  • Tom Bissell, Chasing the Sea, 2003