概要
ナチスが建設した最大の強制収容所・絶滅収容所複合施設。アウシュヴィッツI(基幹収容所)、ビルケナウ(絶滅収容所)、モノヴィッツ(労働収容所)から構成された。推定約110万人が殺害され、うち約100万人がユダヤ人であった。ツィクロンBガスによる組織的殺戮が行われた。
歴史的背景
1942年1月のヴァンゼー会議で決定された「ユダヤ人問題の最終的解決」の中核施設として、ヨーロッパ各地からユダヤ人が貨物列車で移送された。到着時の「選別」で労働不能と判断された人々はガス室に直送された。
地形・地理的特徴
オシフィエンチム(アウシュヴィッツ)はヴィスワ川とソワ川の合流点近くの平坦な湿地帯に位置し、鉄道の結節点であった。ビルケナウ(アウシュヴィッツII)の広大な敷地に4基のガス室・火葬場が建設された。
歴史的重要性
ホロコーストの最も象徴的な場所であり、人類史上最悪の犯罪の象徴。1947年に記念博物館となり、1979年にユネスコ世界遺産に登録された。「アウシュヴィッツ以後」は人類の道徳的・哲学的思考の転換点として認識されている。
参考文献
- プリーモ・レーヴィ『これが人間か』
- ラウル・ヒルバーグ『ヨーロッパ・ユダヤ人の絶滅』