疫病・災害の歴史

55件の歴史的出来事

紀元前6000年頃
縄文海進
最終氷期終了後の温暖化により、海面が現在より約5メートル高くなった。関東平野では群馬県館林付近まで海が入り込み、東京湾は現在の数倍の面積に拡大。日本列島の地形と人々の生活域が大きく変化した。
日本・全域
紀元前5300年頃
鬼界カルデラ大噴火
完新世最大級の火山噴火。噴出物の総量は約150立方キロメートルと推定される。火砕流は薩摩半島・大隅半島を覆い尽くし、火山灰(アカホヤ火山灰)は東北地方まで降下。南九州の縄文集落は壊滅した。
日本・鹿児島沖
紀元前1628年頃
テラ島(サントリーニ)の大噴火
人類史上最大級の火山噴火の一つ。アクロティリの町が火山灰に埋没し、「エーゲ海のポンペイ」と呼ばれる遺跡が残された。噴火による津波はクレタ島北岸を襲い、ミノア文明の港湾都市に壊滅的被害を与えたとされる。
ギリシャ・エーゲ海
紀元前1628年頃
テラ島(サントリーニ島)大噴火
紀元前17世紀頃(推定前1628年前後)、テラ島で人類史上最大級の火山噴火が発生した。噴出物の量は推定60立方キロメートルに達し、火山爆発指数(VEI)は7と推定される。噴火はアクロティリなどミノア文
エーゲ海・テラ島
紀元前1200年頃〜前1150年頃
前1200年のカタストロフと海の民
紀元前1200年頃、東地中海世界を支えた国際秩序が急速に崩壊した。ヒッタイト帝国、ミケーネ文明、ウガリトなどが滅亡し、エジプト新王国も大幅に衰退した。「海の民」と呼ばれる諸集団の移動・侵入が一因とされ
東地中海・レヴァント
79年8月24日
ポンペイの埋没
ヴェスヴィオ火山の大噴火により、ポンペイ、ヘルクラネウム、スタビアエなどの都市が火山灰と火砕流に埋没した。ポンペイでは約2000人が死亡したと推定。大プリニウスが救助活動中に死亡し、甥の小プリニウスが
イタリア・カンパニア
79年8月24日
ヴェスヴィオ火山噴火とポンペイの埋没
79年8月24日、ヴェスヴィオ火山が大噴火を起こし、約20時間にわたる噴火活動でポンペイ、ヘルクラネウム、スタビアエなどの都市が火山灰と火砕流に埋もれた。ポンペイには約6メートルの火山灰と軽石が堆積し
イタリア・カンパニア
541-542年
ユスティニアヌスのペスト
541年にエジプトのペルシウムから始まったペストは、穀物輸送船を通じてコンスタンティノープルに到達し、542年に最盛期を迎えた。ピーク時には一日あたり5,000〜10,000人が死亡したとされ、皇帝ユ
東ローマ帝国・コンスタンティノープル
735年〜737年
天平の疫病と社会変動
735年に新羅帰りの遣新羅使一行から北九州で天然痘が発生。大宰府から東進し、737年に畿内で猛威を振るった。朝廷高官の多くが死亡し、全国の人口の25〜35%が失われたと推定される。班田制の基盤が崩壊し
日本・全国
737年
藤原四兄弟の疫病死
天然痘の大流行により、藤原武智麻呂・房前・宇合・麻呂の四兄弟が相次いで病死。朝廷の高官の大半が罹患・死亡し、政治機能が麻痺。全国的に人口の25〜35%が死亡したと推定される。律令制の基盤である班田制に
日本・奈良
12世紀後半
平安京の疫病と方丈記の災害記録
鴨長明の『方丈記』(1212年成立)は、1177年の安元の大火、1180年の治承の辻風(竜巻)、同年の福原遷都、1181年の養和の飢饉、1185年の元暦の大地震という五大災厄を記録。「ゆく河の流れは絶
日本・京都
1347年〜1351年
黒死病のヨーロッパ上陸
ペスト菌(エルシニア・ペスティス)によるパンデミックがヨーロッパを席巻し、1347年から1351年の間に推定2500万〜5000万人(全人口の30〜60%)が死亡した。腺ペスト(リンパ節の腫脹)と肺ペ
ヨーロッパ全域
1347-1351年
黒死病のヨーロッパ蔓延
1347年10月、クリミア半島のカファ(現フェオドシヤ)からジェノヴァ商船がシチリア島メッシーナに到着し、乗組員の多くがペストに感染していた。ペスト菌(Yersinia pestis)はネズミとノミを
ヨーロッパ全域
1520年頃-
天然痘のアメリカ大陸伝播
1520年、スペイン征服者に随行していたアフリカ人奴隷の一人から天然痘がメキシコのアステカ帝国に持ち込まれた。免疫を持たない先住民の間で爆発的に感染が拡大し、アステカ帝国の最後の皇帝クイトラワクも天然
アメリカ大陸全域
1657年
明暦の大火
振袖火事とも呼ばれる江戸史上最大の大火。死者は約10万人と推定され、江戸城天守閣も焼失(以後再建されず)。焼失面積は江戸市街の約60%に及んだ。幕府はこれを機に都市計画を根本的に見直し、広小路・火除地
日本・江戸
1665-1666年
1665年ロンドンのペスト大流行
1665年春、ロンドン郊外のセント・ジャイルズ教区でペストが発生し、夏季に爆発的に拡大した。ピーク時の1665年9月には週あたり7,000人以上が死亡した。国王チャールズ2世と宮廷はオックスフォードに
イギリス・ロンドン
1670年〜1671年
慶州の庚辛大飢饉
朝鮮王朝最大の飢饉。庚戌年(1670年)から辛亥年(1671年)にかけて全国的な凶作が続き、数十万〜百万人規模の死者が出たとされる。壬辰倭乱・丙子胡乱からの復興途上での大災害であり、朝鮮社会に深刻な影
朝鮮全域
1707年
富士山宝永大噴火
宝永4年11月23日に富士山が大噴火。約2週間にわたり噴火が続き、大量の火山灰が関東一円に降り積もった。江戸では昼間でも暗くなるほどの降灰。富士山東麓の村々は埋没し、酒匂川の土石流は長年にわたり洪水被
日本・静岡
1755年11月1日
リスボン地震
1755年11月1日(万聖節の朝)、推定マグニチュード8.5-9.0の大地震がリスボンを襲った。地震動は約6分間続き、市内の建造物の85%が倒壊。万聖節のため教会に集まっていた信者が多数犠牲となった。
ポルトガル・リスボン
1815年4月
タンボラ山噴火と「夏のない年」
1815年4月10日、タンボラ山が人類の記録史上最大級の噴火を起こした。火山爆発指数(VEI)は7で、約160立方キロメートルの噴出物を放出した。噴火音は約2,600キロメートル離れたスマトラ島でも聞
インドネシア・スンバワ島
1845-1852年
アイルランド大飢饉
ジャガイモ疫病菌(Phytophthora infestans)の蔓延により、主食のジャガイモが壊滅的な被害を受けた。約100万人が餓死・疫病で死亡し、約100万人がアメリカなどに移民した。人口は約8
アイルランド全域
1845-1852年
アイルランド大飢饉(ジャガイモ飢饉)
1845年秋、北米由来のジャガイモ疫病菌がアイルランドに到達し、主食であるジャガイモの壊滅的な不作が数年にわたり続いた。約100万人が餓死・病死し、さらに約100万人以上が北米やオーストラリアに移住し
アイルランド
1854年
コレラの流行とジョン・スノーの疫学調査
1854年8月、ロンドンのソーホー地区でコレラが大発生し、10日間で500人以上が死亡した。医師ジョン・スノーは感染者の住所を地図上にプロットし、ブロード・ストリートの井戸ポンプを中心に感染が集中して
イギリス・ロンドン
1883年8月26-27日
クラカタウ噴火
1883年8月26-27日、スンダ海峡のクラカタウ火山が壊滅的な噴火を起こした。火山爆発指数(VEI)は6で、約25立方キロメートルの噴出物を放出。8月27日の最大噴火の爆発音は約4,800キロメート
インドネシア・スンダ海峡
1891年10月28日
濃尾地震
1891年10月28日、マグニチュード8.0の巨大地震が濃尾平野を襲い、死者7,273名、全壊家屋約14万棟の被害を出した。根尾谷断層は世界的にも最大級の地表断層で、現在も国の特別天然記念物として保存
日本・愛知県
1900年9月8日
ガルヴェストン・ハリケーン
1900年9月8日、カテゴリー4のハリケーンがテキサス州ガルヴェストンを直撃した。最大風速は推定毎時233キロメートル、高潮は4.6メートルに達し、最高地点でも標高2.7メートルしかないバリアー島はほ
アメリカ・テキサス州ガルヴェストン
1912年4月15日
タイタニック号の沈没
1912年4月14日深夜、ホワイト・スターラインの豪華客船タイタニック号が処女航海中に氷山に衝突し、約2時間40分後に沈没。乗客・乗員約2224人のうち約1500人が死亡した。「不沈船」と喧伝されてい
北大西洋
1918-1919年
スペインかぜ(1918年インフルエンザ・パンデミック)
1918年春から1919年にかけて、H1N1型インフルエンザウイルスによるパンデミックが世界を席巻した。3波にわたる流行で、推定5,000万〜1億人が死亡し、世界人口の約3分の1(約5億人)が感染した
世界全域
1923年9月1日
関東大震災
1923年9月1日午前11時58分、相模湾北西部を震源とするマグニチュード7.9の大地震が発生した。東京・横浜を中心に建造物が倒壊し、直後に130箇所以上から同時に出火。強風に煽られた火災は2日間燃え
日本・関東地方
1930年〜1933年
カザフスタン大飢饉
スターリンの集団農場化(コレクティヴィゼーション)政策によりカザフ遊牧民が強制的に定住・集団化された結果、推定150万人(カザフ人口の約40%)が飢餓で死亡。家畜の約80%(約700万頭)が失われた。
中央アジア・カザフスタン
1930〜1936年
ダストボウル
1930年代に大平原南部を襲った深刻な砂嵐と干ばつの連続。表土が風で吹き飛ばされ、「ブラック・ブリザード」と呼ばれる巨大な砂嵐がワシントンD.C.やニューヨークにまで達した。約250万人が大平原から流
北アメリカ・大平原
1940-1945年
アウシュヴィッツ絶滅収容所
ナチスが建設した最大の強制収容所・絶滅収容所複合施設。アウシュヴィッツI(基幹収容所)、ビルケナウ(絶滅収容所)、モノヴィッツ(労働収容所)から構成された。推定約110万人が殺害され、うち約100万人
ポーランド・オシフィエンチム
1943年
ベンガル飢饉
1943年にベンガル地方で発生した大飢饉で、推定200万〜300万人が死亡。食糧不足だけでなく、イギリスの戦時政策(ビルマ陥落による米輸入途絶、軍への優先配分、インフレ)が被害を拡大させた。チャーチル
南アジア・ベンガル
1952年12月
ロンドンスモッグ(大スモッグ事件)
1952年12月5日から9日にかけて、ロンドンを異常な高濃度のスモッグが覆った。逆転層の形成と無風状態が重なり、工場や家庭で燃焼される低品質石炭からの亜硫酸ガスと煤煙が地上に滞留した。視界は数メートル
イギリス・ロンドン
1956年5月1日
水俣病の公式確認
1956年5月1日、水俣市の病院が「原因不明の中枢神経疾患」を保健所に報告し、水俣病が公式に確認された。チッソ水俣工場が排出したメチル水銀が食物連鎖で濃縮され、魚介類を摂取した住民に深刻な神経障害を引
日本・熊本県水俣
1959-1961年
中国大躍進政策の大飢饉
1958年に開始された大躍進政策の下、農業集団化と非現実的な増産目標が農業生産を壊滅させた。人民公社による共同食堂の設置、農民の製鉄動員による農作業放棄、虚偽の豊作報告に基づく過剰な穀物徴発が重なり、
中国全土
1960年代〜現在
アラル海の縮小
ソ連の綿花増産政策のためアム川・シル川から灌漑用水を大量に取水した結果、アラル海は1960年代の68,000平方kmから2014年には約10%以下に縮小。「20世紀最大の環境災害」と呼ばれる。漁業の壊
中央アジア・ウズベキスタン/カザフスタン
1981年-
HIV/AIDSパンデミック
1981年6月、アメリカCDCがロサンゼルスのゲイ男性5人のニューモシスチス肺炎を報告し、後にAIDS(後天性免疫不全症候群)と命名された。1983年にリュック・モンタニエらがHIV(ヒト免疫不全ウイ
世界全域(初報告: アメリカ)
1984年12月3日
ボパール化学工場事故
ユニオン・カーバイド社のボパール工場からイソシアン酸メチル(MIC)約40トンが漏洩した世界最悪の産業事故。直後に約3800人(推計では最大1万6千人)が死亡し、50万人以上が毒ガスに曝露された。後遺
南アジア・マディヤ・プラデーシュ
1990年代〜現在
HIV/AIDSパンデミック(南部アフリカ)
サブサハラアフリカはHIV/AIDSパンデミックの最大の被害地域であり、世界のHIV陽性者の約70%が集中。南アフリカ、ボツワナ、スワジランド、レソトでは成人の感染率が20-30%に達した時期もあった
南部アフリカ全域
1991年6月15日
ピナトゥボ山噴火
20世紀最大級の火山噴火(VEI 6)。約10立方kmの火砕物を放出し、噴煙は高度34kmに達した。直接の死者は約800人であったが、事前の大規模避難により数万人の命が救われた。大量のエアロゾルが成層
フィリピン・ルソン島
1995年1月17日
阪神・淡路大震災
1995年1月17日午前5時46分、淡路島北部を震源とするマグニチュード7.3(Mj)の直下型地震が発生した。神戸市を中心に震度7を記録し、阪神高速道路の倒壊、建造物の大規模崩壊、長田区の大火災が発生
日本・兵庫県
1998年〜
グレートバリアリーフの白化問題
1998年、2002年、2016年、2017年、2020年、2022年と繰り返されるサンゴの大規模白化現象。海水温が通常より1-2℃上昇すると、サンゴと共生する褐虫藻が離れ(白化)、長期化するとサンゴ
オセアニア・オーストラリア北東部
2000年代〜現在
気候変動と太平洋島嶼国の危機
ツバル、キリバス、マーシャル諸島などの太平洋低地島嶼国が、地球温暖化による海面上昇で国土消失の危機に直面している。IPCCの予測では21世紀末までに最大1メートル以上の海面上昇が見込まれ、ツバルの多く
太平洋・ツバル
2004年12月26日
スマトラ島沖地震・津波
観測史上3番目に大きい地震がインドネシア・スマトラ島沖で発生し、インド洋全域に巨大津波が押し寄せた。14カ国で約23万人が死亡。最大の被害はインドネシアのアチェ州で約17万人が死亡。国際社会は過去最大
インドネシア・アチェ州
2004年12月26日
スマトラ島沖地震・インド洋大津波
2004年12月26日午前7時58分(現地時間)、スマトラ島沖でモーメントマグニチュード9.1の巨大地震が発生した。海底の垂直変動により発生した大津波はインド洋全域に伝播し、最大波高30メートル以上が
インドネシア・スマトラ島沖
2005年8月
ハリケーン・カトリーナ
2005年8月29日にカテゴリー3のハリケーンがルイジアナ州に上陸。ニューオーリンズの堤防が複数箇所で決壊し、市の約80%が浸水。死者1833人、被害額約1250億ドル。連邦緊急事態管理庁(FEMA)
北アメリカ・ルイジアナ
2010年
ハイチ地震
2010年1月12日午後4時53分(現地時間)、マグニチュード7.0の地震がハイチ首都ポルトープランス近郊を直撃した。震源の深さはわずか約13キロメートルで、直下型の浅い地震が人口密集地を壊滅させた。
カリブ海・ハイチ
2011年3月11日
東日本大震災・福島第一原発事故
2011年3月11日14時46分、三陸沖を震源とするマグニチュード9.0の超巨大地震が発生。東北太平洋沿岸に巨大津波が襲来し、死者・行方不明者は約2万2千人に達した。福島第一原子力発電所では全電源喪失
日本・東北地方
2011年2月22日
クライストチャーチ地震
2011年2月22日12時51分(昼食時間帯)にマグニチュード6.3の直下型地震がクライストチャーチを襲い、185名が死亡(うち日本人28名を含む外国人115名)。CTVビルとパインゴールドビルの倒壊
ニュージーランド・クライストチャーチ
2011年3月11日
東日本大震災と福島第一原発事故
2011年3月11日14時46分、宮城県沖を震源とするモーメントマグニチュード9.0の巨大地震が発生した。最大震度7を記録し、巨大津波が東北地方太平洋沿岸を襲った。津波の最大遡上高は40.1メートル(
日本・東北地方太平洋沖
2014〜2016年
エボラ出血熱の流行(西アフリカ)
2013年12月にギニアの農村で始まったエボラ出血熱が西アフリカ3カ国に拡大し、史上最大のエボラ流行となった。約2万8千人が感染し、約1万1千人が死亡。致死率は約40%。医療従事者の感染・死亡が医療シ
ギニア・シエラレオネ・リベリア
2019年12月-
COVID-19パンデミック
2019年12月に中国・武漢で新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)による感染症が初めて確認された。2020年1月にWHOが「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言、3月にパンデミックを宣
中国・武漢(発生地)、世界全域
2020年〜2023年
COVID-19パンデミック(日本)
2020年1月に日本国内初のCOVID-19感染者が確認され、以後3年以上にわたりパンデミックが続いた。2020年4月に初の緊急事態宣言が発令され、外出自粛・休業要請が行われた。日本は欧米に比べ死亡率
日本
2020-2022年
COVID-19パンデミック(ヨーロッパ)
2020年初頭にイタリアから欧州全域に拡大したCOVID-19パンデミック。多くの国がロックダウン(都市封鎖)を実施し、経済・社会活動が大幅に制限された。EU域内の国境が一時閉鎖され、シェンゲン体制が
ヨーロッパ全域

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