概要
ルイ・ナポレオン(ナポレオン3世)が1851年のクーデターで権力を掌握し、翌年皇帝に即位して第二帝政を開始。パリの大改造、鉄道網の整備、産業振興などの近代化政策を推進する一方、クリミア戦争・イタリア統一戦争への介入で国際的威信を高めた。普仏戦争の敗北で崩壊。
歴史的背景
第二共和政大統領に選出されたルイ・ナポレオンは、任期制限を撤廃する憲法改正が否決されたためクーデターに踏み切った。ナポレオンの甥という血統と、秩序と繁栄の約束が支持基盤であった。
地形・地理的特徴
パリはオスマン男爵の大改造(1853-70年)により、中世の狭い路地から壮大な大通り(ブールヴァール)と放射状の都市計画に生まれ変わった。セーヌ県の行政改革と上下水道の整備が近代的な大都市の基盤を作った。
歴史的重要性
フランスの産業化と都市近代化を大きく推進し、パリの現在の都市景観の基礎を作った。しかし権威主義体制の脆弱性を露呈し、民主主義の不在が外交・軍事判断の誤りにつながった。普仏戦争での崩壊は第三共和政の成立を導いた。
参考文献
- マシュー・トラット『ナポレオン3世と第二帝政』