概要
19世紀後半にマレー半島の錫鉱山が開発され、世界の錫の約半分を産出。20世紀初頭にはヘンリー・リドリーの尽力でゴムのプランテーションが急速に拡大し、マレーシアは世界最大のゴム生産国となった。これらの産業が中国人・インド人労働者の大量移民を促し、現在の多民族社会の基盤を形成した。
歴史的背景
イギリス植民地当局は錫鉱山に中国人労働者を、ゴム園にインド人(タミル系)労働者を組織的に導入。マレー人は農業に従事し、民族ごとの経済的分業が植民地期に固定化された。
地形・地理的特徴
マレー半島のキンタ渓谷(ペラ州)が世界最大の錫産地。丘陵地帯の砂錫鉱床が露天掘りに適していた。ゴム園はマレー半島西岸の低地帯に広がり、年間を通じて高温多湿な気候がゴムの木の生育に最適であった。
歴史的重要性
マレーシアの多民族社会の形成過程を理解する鍵。民族間の経済格差は独立後のブミプトラ政策(マレー人優遇策)の背景となった。現在はパーム油が錫・ゴムに代わる主要輸出品となっている。
参考文献
- マレーシア経済史
- イギリス植民地記録