概要

テキサス国境紛争を端緒とする米墨戦争。ジェームズ・ポーク大統領はリオ・グランデを国境と主張、メキシコはヌエセス川を主張。ザカリー・テイラー将軍の北方軍とウィンフィールド・スコット将軍のメキシコシティ攻略(ベラクルス上陸作戦〜チャプルテペクの戦い)により1847年9月にメキシコシティを占領。1848年のグアダルーペ・イダルゴ条約で現在のカリフォルニア、ネバダ、ユタ、アリゾナ、ニューメキシコ等をアメリカが獲得。

歴史的背景

マニフェスト・デスティニーの思想が西部膨張を正当化し、ポーク大統領は太平洋岸への拡大を国策とした。リンカーンを含む多くの批判者は戦争を不正義な侵略と非難した。ヘンリー・デイヴィッド・ソローは戦争への抗議として納税を拒否し『市民的不服従』を執筆した。

地形・地理的特徴

リオ・グランデ川流域からメキシコシティまでの広大な戦域。テキサスの大平原、ソノラ砂漠、シエラマドレ山脈、メキシコ中央高原と多様な地形。ベラクルスからメキシコシティへのルートはコルテスの征服路に重なる。

歴史的重要性

アメリカの領土を太平洋岸まで拡大させた決定的な戦争。しかし獲得領土での奴隷制の可否(ウィルモット条件)をめぐる論争が南北対立を激化させ、南北戦争への道を開いた。メキシコは国土の約半分を失い、この記憶は現代の米墨関係にも影響を及ぼしている。

参考文献

  • Greenberg, A Wicked War
  • Henderson, A Glorious Defeat