概要
ジャガイモ疫病菌(Phytophthora infestans)の蔓延により、主食のジャガイモが壊滅的な被害を受けた。約100万人が餓死・疫病で死亡し、約100万人がアメリカなどに移民した。人口は約800万人から約650万人に激減した。
歴史的背景
イギリスの植民地支配のもと、アイルランドの小作農は地主に穀物を納め、自らはジャガイモに依存する極端な食料構造に置かれていた。穀物法による保護貿易政策とイギリス政府の不十分な救済措置が被害を拡大させた。
地形・地理的特徴
アイルランドの湿潤な海洋性気候と酸性の泥炭土壌はジャガイモ栽培に適していたが、モノカルチャーの脆弱性を露呈した。西部のコネマラやケリー地方の痩せた土地では特に被害が深刻であった。
歴史的重要性
アイルランドの人口構造と社会構造を根本的に変え、アメリカへの大量移民はアイルランド系アメリカ人コミュニティを形成した。反英感情は深まり、後のアイルランド独立運動の原動力となった。穀物法廃止(1846年)のきっかけにもなった。
参考文献
- セシル・ウッドハム=スミス『大飢饉』