概要
マハーラージャ・ランジート・シンがパンジャーブの分立したシク教勢力を統一し、ラホールを首都にシク帝国を建国。近代的な軍(カールサー軍)をヨーロッパ人軍事顧問の協力で整備。カシミール、ペシャワール、ムルターンに領土を拡大。コ・イ・ヌール・ダイヤモンドを所有した。
歴史的背景
10代目グル・ゴービンド・シンのカールサー創設(1699年)以来、シク教徒は武装集団として成長。18世紀のアフガン・ドゥッラーニー朝との戦いを経て各地にミスル(小王国)が形成され、ランジート・シンがこれを統一した。
地形・地理的特徴
パンジャーブ五河地方全域を支配。ラホールを首都とし、インダス川からサトレジ川にかけての肥沃な農業地帯が経済基盤。北西はカイバル峠を越えてアフガニスタン国境に及んだ。
歴史的重要性
南アジアにおいてイギリスに最後まで対抗した最強の軍事国家。ランジート・シンの死後(1839年)の内紛を突いてイギリスが二度のシク戦争で帝国を併合(1849年)。パンジャーブ併合はイギリスのインド亜大陸征服の完成を意味した。
参考文献
- J.S. Grewal, The Sikhs of the Punjab, 1990
- Khushwant Singh, A History of the Sikhs, 1963