概要
ヨハン・セバスティアン・バッハがライプツィヒの聖トーマス教会カントルとして作曲した大規模な受難曲。2つの合唱団・オーケストラ、独唱者を配した壮大な構成で、マタイ福音書のイエスの受難を劇的に描写。メンデルスゾーンによる1829年の復活上演で再評価された。
歴史的背景
バッハは1723年から死去(1750年)までライプツィヒの聖トーマス教会のカントルを務め、毎週のカンタータ、受難曲、ミサ曲など膨大な教会音楽を作曲した。生前は地方の有能な教会音楽家として知られる程度であった。
地形・地理的特徴
ライプツィヒの聖トーマス教会がバッハのカンタータと受難曲の演奏の場であった。エルスター川とプライセ川の合流点に位置するこの都市は、ドイツの音楽と学問の中心地であった。
歴史的重要性
西洋音楽史上最も偉大な作品の一つであり、バッハを「音楽の父」として再認識させた。バロック音楽の頂点であると同時に、対位法・和声法の技法の完成を示す。ベートーヴェンは「小川(Bach)ではなく、大海(Meer)と呼ぶべきだ」と評した。
参考文献
- クリストフ・ヴォルフ『ヨハン・セバスティアン・バッハ 博学な音楽家』