概要

オランダで発生した世界初の投機バブル。珍しい品種のチューリップ球根の価格が異常に高騰し、「永遠のアウグストゥス」という品種の球根1個がアムステルダムの運河沿いの住宅1軒分の価格(約1万ギルダー)に達した。1637年2月に価格が突如暴落し、多くの投機家が破産した。

歴史的背景

オスマン帝国から導入されたチューリップはオランダで大流行し、特にウイルス感染による「壊れ模様(ブレーキング)」の球根が珍重された。先物取引的な「風取引」(実物なしの契約取引)が投機を加速させた。

地形・地理的特徴

オランダの低地(ポルダー)は球根栽培に適した砂質土壌と温暖な気候を持つ。ハールレムを中心とするチューリップ栽培地帯と、アムステルダムの取引所・居酒屋が投機の舞台となった。

歴史的重要性

史上初の経済バブルとして金融史の教科書的事例。集団心理による投機の危険性を示す古典的事例であり、後のサウスシー・バブル、日本のバブル経済、ドットコム・バブルなど繰り返される経済的狂騒の先駆。

参考文献

  • マイク・ダッシュ『チューリップ狂時代』
  • アン・ゴールドガー『チューリップマニア』