概要
オランダ西インド会社がマンハッタン島にレナペ族から60ギルダー相当の品物で「購入」(先住民にとっては使用権の一時的譲渡の概念)して建設した植民地。ピーター・ミヌイットが初代総督。多民族・多宗教の寛容な社会が特徴で、当初からオランダ人以外の住民が多かった。1664年にイギリスに無血で譲渡されニューヨークと改名。
歴史的背景
オランダは17世紀の黄金時代に世界的な海上帝国を築き、東インド会社(VOC)に続いて西インド会社を設立して新大陸への進出を図った。ヘンリー・ハドソンの1609年の探検がオランダの領有主張の根拠となった。毛皮交易がニューネーデルランド植民地の経済基盤であった。
地形・地理的特徴
マンハッタン島南端に位置し、ハドソン川とイースト川に挟まれた天然の良港。ハドソン川は北アメリカ内陸部への航路を提供し、島の位置は交易の結節点として理想的。毛皮交易の集散地となり得る地理的条件を備えていた。
歴史的重要性
現在のニューヨーク市の起源であり、その多文化・多民族的性格は建設当初から続く伝統。ウォール街の名称はオランダ人が築いた防壁(wal)に由来する。1664年のイギリスへの割譲は第二次英蘭戦争の一環で、オランダは代わりにスリナムを獲得した。
参考文献
- Shorto, The Island at the Center of the World
- Burrows & Wallace, Gotham