概要
フォン族が建設した中央集権的な軍事王国。精強な常備軍と女性戦士部隊(「ダホメのアマゾン」、約6000人)で知られる。奴隷貿易と後のパーム油貿易で経済力を維持。毎年行われる「年の慣習」(祖先への大規模な人身御供を含む儀式)がヨーロッパ人を震撼させた。
歴史的背景
ダホメ王国はアジャ系のフォン族がアラダ王国から分離して建設。周辺のヨルバ系国家との戦争と奴隷貿易への参入が王国の軍事化を促進した。18世紀にはウィダーを征服して直接の港へのアクセスを確保した。
地形・地理的特徴
現在のベナン共和国南部の丘陵地帯に位置するアボメーを首都とした。ギニア湾沿岸部(奴隷海岸)への直接のアクセスを持ち、ウィダー港が主要な奴隷積出港として機能した。内陸のパーム油栽培に適した気候がプランテーション経済の基盤となった。
歴史的重要性
大西洋奴隷貿易に深く関与したアフリカ側の国家の代表例。女性戦士部隊は世界史上でも稀な女性軍事組織であり、2022年の映画『ウーマン・キング』の題材となった。ヴォドゥン(ブードゥー)信仰の中心地でもある。
参考文献
- Law, R., 'The Slave Coast of West Africa'
- Bay, E.G., 'Wives of the Leopard'