概要
リューリク朝の断絶後、ロシアが深刻な政治的混乱に陥った時代。ボリス・ゴドゥノフの即位、偽ドミトリー(イヴァン雷帝の息子を騙る複数の人物)の出現、ポーランドとスウェーデンの軍事介入が重なった。1612年にクジマ・ミーニンとドミトリー・ポジャルスキーの義勇軍がモスクワをポーランド軍から解放し、1613年にミハイル・ロマノフがツァーリに選出された。
歴史的背景
イヴァン雷帝の恐怖政治と長期戦争で国力が疲弊し、息子フョードル1世の死でリューリク朝が断絶。ボリス・ゴドゥノフが帝位を継いだが正統性を欠き、1601-03年の大飢饉で社会不安が極度に高まった。
地形・地理的特徴
モスクワのクレムリンをめぐる権力闘争が展開された。ロシアの広大な平原は偽ドミトリーの軍やポーランド・スウェーデンの介入軍の進軍を容易にし、国土の荒廃が広範囲に及んだ。クレムリンの城壁が最後の砦となった。
歴史的重要性
ロマノフ朝(1613-1917年)の成立をもたらした歴史的転換期。ロシアの国民意識の萌芽であり、ミーニンとポジャルスキーは国民的英雄として赤の広場に銅像が立つ。ムソルグスキーのオペラ『ボリス・ゴドゥノフ』の題材。
参考文献
- チェスター・ダニング『ロシアの動乱時代』
- マウリーン・パリー『動乱時代のロシア』