概要
紀元前1200年頃、東地中海世界を支えた国際秩序が急速に崩壊した。ヒッタイト帝国、ミケーネ文明、ウガリトなどが滅亡し、エジプト新王国も大幅に衰退した。「海の民」と呼ばれる諸集団の移動・侵入が一因とされるが、干ばつ、地震、交易網の断絶、社会内部の矛盾など複合的要因が指摘される。
歴史的背景
後期青銅器時代の東地中海はエジプト、ヒッタイト、ミケーネ、アッシリア、バビロニアによる国際的秩序が構築されていた。この複雑な交易・外交ネットワークの一角の崩壊が連鎖的に全体を瓦解させた。
地形・地理的特徴
東地中海沿岸全域に及ぶ広範な地域で、海岸都市が相次いで破壊された。レヴァントの港湾都市、アナトリアの内陸都市、エーゲ海の宮殿都市が同時期に崩壊し、青銅器時代の交易ネットワークが断絶した。
歴史的重要性
前1200年のカタストロフは古代世界の「暗黒時代」の始まりを画し、鉄器時代への移行を促進した。フェニキア、イスラエル、アラム人の台頭など新たな政治秩序の形成につながった。
参考文献
- 1177 B.C.: The Year Civilization Collapsed (E.H. Cline)
- The Sea Peoples (N.K. Sandars)