概要
アクバル大帝がスーフィーの聖者シェーフ・サリーム・チシュティーの予言により男子を授かったことを記念して建設した新都城。インド・イスラム建築の傑作であり、ブランド・ダルワーザー(勝利の門)、パンチ・マハル、ジョーダー・バーイー宮殿などが含まれる。ペルシャ・ヒンドゥー・仏教の建築様式が融合。
歴史的背景
アクバルは跡継ぎに恵まれず、聖者チシュティーの祈祷により息子サリーム(後のジャハーンギール)を得た。その感謝として聖者の居住地に壮大な都城を建設したが、水不足と北西国境の軍事的要請からラホールに遷都した。
地形・地理的特徴
アーグラ南西約40kmの岩盤上の丘陵地に建設。赤砂岩が豊富に入手できる地質条件が建設を可能にした。しかし水源が不十分であったことが、わずか14年で放棄される主因となった。
歴史的重要性
ムガル建築の独自性を最もよく示す遺跡群であり、ヒンドゥー・イスラム・仏教・キリスト教の建築要素が混在する異文化融合の象徴。アクバルの宗教融和思想が建築に具現化された。1986年ユネスコ世界遺産登録。
参考文献
- Michael Brand & Glenn Lowry, Fatehpur Sikri, 1987
- UNESCO World Heritage, Fatehpur Sikri, 1986