概要

アカプルコ(メキシコ)とマニラ(フィリピン)を結ぶ太平洋横断貿易路。中国の絹・磁器・香辛料がマニラ経由でメキシコに運ばれ、ポトシ銀が対価として中国に流入した。年に1-2隻のガレオン船が往復し、1隻の貨物価値は現在の数億ドルに相当した。アンドレス・デ・ウルダネタが復路(東行き)の航路を発見した。

歴史的背景

スペインはポルトガルとのトルデシリャス条約により大西洋経由のアジア航路を使えなかったため、太平洋経由の航路を開拓した。フィリピンのマニラが中国商人との取引拠点となり、メキシコ銀が明代中国の銀需要を満たすことで世界経済が初めて太平洋を越えて連結された。

地形・地理的特徴

太平洋を横断するメキシコのアカプルコとフィリピンのマニラを結ぶ航路。往路(西行き)は赤道付近の貿易風を利用し約3ヶ月、復路(東行き)は北太平洋の偏西風を利用するため高緯度に迂回し約6ヶ月を要した。当時知られていた最長の航海路であった。

歴史的重要性

真の意味で世界を一周する貿易ネットワークが完成し、グローバル経済の最初の形態が成立した。メキシコ銀ペソは国際基軸通貨として機能し、その後のアメリカドルの源流となった。アジアとアメリカの文化交流(キリスト教、食文化、工芸)も促進された。

参考文献

  • Flynn & Giráldez, Born with a 'Silver Spoon'
  • Schurz, The Manila Galleon