概要

ドミニコ会修道士バルトロメ・デ・ラス・カサスが著作『インディアスの破壊についての簡潔な報告』(1552年出版)でスペインの先住民に対する残虐行為を告発。1542年の新法(レイェス・ヌエバス)の制定に影響を与え、エンコミエンダ制の制限を実現させた。バリャドリード論争(1550-51年)ではフアン・ヒネス・デ・セプルベダと先住民の権利について論争した。

歴史的背景

ラス・カサスは当初エンコミエンダを持つ植民者であったが、先住民の苦難を目の当たりにして回心し、生涯を先住民擁護に捧げた。スペイン王室は新大陸のコンキスタドールの権力を制限したい意図もあり、ラス・カサスの主張を利用した面もある。

地形・地理的特徴

スペイン領アメリカ全域に関わる活動であったが、ラス・カサスはカリブ海のイスパニョーラ島、メキシコ、グアテマラを中心に活動した。

歴史的重要性

国際人権思想の先駆者として評価される一方、彼の著作はオランダやイギリスが反スペインのプロパガンダ(「黒い伝説」)に利用する素材ともなった。先住民の権利を主張した最初期のヨーロッパ人として、植民地主義批判の原点に位置する。

参考文献

  • Las Casas, Brevísima relación de la destrucción de las Indias
  • Pagden, The Fall of Natural Man