概要

丁子(クローブ)とナツメグの世界唯一の産地であったモルッカ諸島をめぐり、ポルトガル・スペイン・オランダ・イギリスが争奪戦を展開。オランダVOCが最終的に支配権を確立し、バンダ諸島では住民を虐殺・追放して奴隷労働によるプランテーションを設置した(バンダ虐殺、1621年)。

歴史的背景

中世ヨーロッパで丁子・ナツメグは金と同等の価値を持つ貴重品であった。香辛料の産地を求める競争が大航海時代を駆動し、ヨーロッパの東南アジア植民地化の直接的動機となった。

地形・地理的特徴

モルッカ諸島(マルク諸島)は火山性の小島群で、テルナテ島・ティドレ島が丁子の主要産地、バンダ諸島がナツメグの唯一の産地であった。小さな火山島の限られた面積に世界需要を独占する香辛料が生育する特異な地理。

歴史的重要性

大航海時代のグローバル経済形成の原動力。VOCによるバンダ諸島の住民虐殺は植民地主義の暴力性を象徴する事件。香辛料交易はヨーロッパ・アジア・アメリカ大陸を結ぶ世界的な交易ネットワークの構築を促した。

参考文献

  • VOC記録
  • ナサニエル・コートホープ記録