概要
朝鮮第3代王・太宗が建設した離宮。壬辰倭乱後は景福宮に代わって正宮として約270年間使用された。仁政殿・大造殿・楽善斎などの殿閣と、芙蓉池・不老門・演慶堂などの後苑施設が自然と調和した空間を創出。1997年にユネスコ世界遺産に登録。
歴史的背景
景福宮が壬辰倭乱で全焼した後、財政難で再建できず、昌徳宮が事実上の正宮となった。自然の地形を尊重する設計思想は朝鮮の自然観を反映し、中国や日本の宮殿建築とは異なる独自性を持つ。
地形・地理的特徴
北岳山から東に延びる丘陵地形に沿って自然の地形を活かして建てられた。景福宮の正方形的な配置とは異なり、地形に応じた非対称の有機的配置が特徴。後苑(秘苑)は約30万平方メートルの広大な庭園。
歴史的重要性
朝鮮宮殿建築の最高傑作として世界的に評価される。自然と人工物の調和は韓国の美意識の本質を表現し、後苑の四季の変化は「韓国の美」の象徴とされている。
参考文献
- 昌徳宮営建記録
- 朝鮮王朝実録