概要
永楽帝の命を受けた宦官・鄭和が7回にわたり大艦隊を率いて遠洋航海。最大時は船舶200隻以上、乗員2万7千人以上。東南アジア・インド・アラビア・東アフリカの30カ国以上を歴訪し、朝貢関係を構築。
歴史的背景
永楽帝は明の国威発揚と朝貢貿易体制の拡大を目的に大航海を命じた。鄭和はイスラム教徒(回族)で、アラブ世界との交渉に適任だった。建文帝の行方捜索という説もある。
地形・地理的特徴
鄭和艦隊は南シナ海からマラッカ海峡を経てインド洋に進出。季節風(モンスーン)を利用した航海で、マリンディ(ケニア)まで到達。宝船は長さ120m以上と伝えられる巨大船。
歴史的重要性
コロンブスに約90年先行する世界史上最大規模の航海事業。しかし永楽帝の死後は朝廷の保守派により中止され、「海禁」政策に回帰。大航海時代の先駆となりえたが歴史的機会を逸した。
参考文献
- 『明史』鄭和伝
- 『瀛涯勝覧』馬歓