概要
マムルーク朝のスルタン・クトゥズとバイバルス将軍率いるエジプト軍が、キトブカ・ノヤン率いるモンゴル軍を撃破した。バグダッド陥落後の西進を続けるモンゴル軍に対する初の大勝利。バイバルスの伏兵戦術とマムルーク騎兵の質的優位が勝敗を決した。
歴史的背景
フレグのモンゴル軍はバグダッド、ダマスカスを陥落させて西進を続けていた。しかしフレグはモンケ・カンの死を受けて主力をイランに引き揚げ、キトブカに少数の軍を残してシリアを任せた。
地形・地理的特徴
アイン・ジャールート(ゴリアテの泉)はガリラヤ地方の平原に位置し、イズレエル平原の東端にある。開けた平野が騎兵戦に適していた。マムルーク軍は丘陵を利用して伏兵を配置した。
歴史的重要性
モンゴルの「不敗」神話を打破し、イスラム世界の西半分をモンゴル征服から救った。マムルーク朝は以後約250年間エジプト・シリアを支配し、イスラム文明の護持者となった。
参考文献
- The Mongols and the Islamic World (P. Jackson)
- Mamluk Studies Review