概要

ゴール朝のムハンマドの死後、その奴隷出身の将軍クトゥブッディーン・アイバクがデリーに独立政権を樹立。奴隷王朝(マムルーク朝)として知られ、イルトゥトゥミシュ、ラズィーヤ・スルタナ(インド初の女性君主)、バルバンらが統治した。クトゥブ・ミナールの建設を開始。

歴史的背景

ゴール朝ムハンマドの暗殺(1206年)により中央権力が崩壊し、各地の将軍が独立。アイバクはデリーとラホールを基盤に権力を確立。チュルク系マムルーク(軍人奴隷)の伝統に基づく統治体制を構築した。

地形・地理的特徴

ヤムナー川西岸の戦略的高台に位置するデリーは、インド・ガンジス平原への入口を支配する要衝。北西からの侵攻を防ぎつつ、広大な平野部を統制するのに理想的な立地であった。

歴史的重要性

デリーを首都とするイスラム王朝の始まりであり、以後300年以上続くデリー・スルタン朝(5王朝)の端緒。インドにおけるイスラム文化・建築・行政制度の導入をもたらし、インド・イスラム文化という独自の混合文化が形成された。

参考文献

  • Peter Jackson, The Delhi Sultanate, 1999
  • Sunil Kumar, The Emergence of the Delhi Sultanate, 2007