概要

ラパ・ヌイ(イースター島)のポリネシア人が建設した巨大石像群。約900体のモアイが確認されており、最大のものは高さ10m、重さ82トン。ラノ・ララク火山の凝灰岩から彫り出され、海岸沿いのアフ(祭壇)上に設置された。像の目にはサンゴと赤色凝灰岩の眼球がはめ込まれていた。頭上にプカオ(赤色凝灰岩の帽子)を載せたものもある。

歴史的背景

モアイは祖先崇拝の対象で、各氏族が祖先の霊力(マナ)を具現化するために競って建設した。運搬方法については丸太コロ説、ロッキング(揺り動かし)説などが議論されてきた。島の森林は1500年代までにほぼ完全に消滅し、モアイ建設も停止。17-18世紀には部族間戦争でモアイが倒壊された(フリ・モアイ)。

地形・地理的特徴

南太平洋の孤島(最寄りの有人島から2000km以上離れた絶海の孤島)。火山島で凝灰岩(モアイの素材)が豊富なラノ・ララク火山がある。島の面積は約164km²と小さく、森林を含む資源は限られていた。風が強く乾燥した環境で農業にはやや不適。

歴史的重要性

孤立した島での文明の興亡は環境と資源の限界に関する教訓として広く引用される。ジャレド・ダイアモンドは過度のモアイ建設競争による森林破壊が文明崩壊をもたらしたと論じたが、近年はヨーロッパ人到達後の奴隷狩りと疫病の影響がより大きいとする修正説が有力。

参考文献

  • Diamond, Collapse
  • Hunt & Lipo, The Statues That Walked