概要
アラブ・インド・中国のムスリム商人を媒介として、東南アジア島嶼部にイスラムが伝播。マラッカ王国のイスラム改宗(15世紀初頭)が転換点となり、ジャワ北岸の港湾都市、スールー王国(フィリピン南部)、ブルネイなどが順次イスラム化。現在、インドネシアは世界最大のイスラム人口を持つ国。
歴史的背景
インド洋交易におけるムスリム商人の優位性が、港湾都市の首長にイスラム改宗の動機を与えた。改宗によりムスリム交易ネットワークに参加でき、経済的利益が期待できた。スーフィー(イスラム神秘主義者)の布教活動も重要な役割を果たした。
地形・地理的特徴
マラッカ海峡とスールー海を結ぶ海上交易路沿いにイスラムが拡散。港湾都市の首長がイスラムに改宗し、交易ネットワークを通じてイスラムが内陸部にも浸透した。スマトラ北端のサムドラ・パサイが最初のイスラム王国(13世紀末)。
歴史的重要性
東南アジアの宗教・文化地図を決定づけた過程。インドネシア(約2.7億人)、マレーシア、ブルネイなどのイスラム多数派国が形成された。しかし東南アジアのイスラムは寛容で多元的な性格を持ち、中東のイスラムとは異なる独自の展開を見せている。
参考文献
- 東南アジア・イスラム史研究
- 碑文史料