概要

アナサジ(祖先プエブロ人)が砂岩の崖面に建設した集合住居群。クリフ・パレスは150以上の部屋と23のキヴァ(儀礼用地下室)を持つ最大の住居。スプルース・ツリー・ハウス、バルコニー・ハウスなどが残り、精巧な石組みと木材構造を持つ。住民は崖面の手がかりを使って出入りした。

歴史的背景

プエブロ人は6世紀頃からメサ・ヴェルデ地域に居住していたが、崖住居への移行は12世紀後半に集中した。防御の必要性(外部からの脅威や内部抗争)や13世紀後半の大干ばつが要因とされる。1300年頃に住民は突然この地を放棄し、南方のリオ・グランデ流域やホピの地域へ移住した。

地形・地理的特徴

コロラド高原南西部の砂岩メサ(台地)に位置し、高さ数十メートルの崖面に形成された天然のアルコーブ(岩陰)を利用して住居が建設された。メサの上面はトウモロコシ畑として利用され、崖下の岩陰は夏涼しく冬暖かい微気候を提供した。乾燥気候と崖の保護により住居が良好に保存された。

歴史的重要性

北アメリカ先住民の建築技術と社会組織の高度さを示す代表的遺跡。乾燥環境への適応と精巧な都市計画が見られる。1906年にアメリカ初の国立公園の一つとして保護され、1978年ユネスコ世界遺産に登録。

参考文献

  • Noble, Ancient Ruins of the Southwest
  • Nordenskiöld, The Cliff Dwellers of the Mesa Verde