概要
ジャヤヴァルマン7世が建設したクメール帝国最後の首都。仏教(大乗仏教)に帰依した王は、バイヨン寺院の216の巨大な四面仏像で知られる壮大な都城を建設。タ・プローム(母に捧げた寺院)、プリア・カーン(父に捧げた寺院)なども同時期に建設された。
歴史的背景
1177年にチャンパ王国がアンコールを水上攻撃で占領するという国家的危機の後、ジャヤヴァルマン7世がチャンパを撃退して即位。クメール帝国史上最大の建設事業を展開した。仏教への転向は前王朝のヒンドゥー教からの大転換であった。
地形・地理的特徴
アンコール・ワットの北方に建設された一辺3kmの正方形の城壁都市。幅100mの環濠で囲まれ、5つの城門が東西南北(東に2つ)に開く。バイヨン寺院は都城の中心に位置し、四面仏の巨大な顔が四方を見守る。
歴史的重要性
クメール帝国の最後の栄光を象徴する遺跡群。バイヨンの四面仏は「クメールの微笑」として世界的に知られる。しかしジャヤヴァルマン7世の死後、大規模建設による国力の疲弊がクメール帝国衰退の一因となった。
参考文献
- 碑文史料
- 周達観『真臘風土記』