概要

後三条天皇が藤原摂関家に依存しない親政を行い、記録荘園券契所を設置して荘園の審査を実施。正規の手続きを経ていない荘園を停止し、太政官符・民部省符のない荘園は認めないとした。藤原摂関家の荘園も例外としなかったことが画期的であった。

歴史的背景

藤原摂関家の外戚関係にない後三条天皇は、摂関家の影響力から自由な政治が可能であった。荘園の無秩序な拡大は国衙領を侵食し、律令制的な土地支配を根底から揺るがしていた。歴代の荘園整理令は実効性がなかったが、後三条は強い意志で実行した。

地形・地理的特徴

平安京の朝廷から発せられた政令だが、その影響は全国の荘園に及んだ。各地の荘園は山野・河川を含む広大な領域を占め、その整理は国土全体の統治に関わる問題であった。

歴史的重要性

天皇親政の回復と院政への道を開いた。荘園整理自体は完全な成功ではなかったが、摂関政治の限界を示し、白河院政による新たな政治体制への転換を準備した。荘園制度の構造的問題は中世まで持ち越された。

参考文献

  • 『百錬抄』
  • 『日本中世の非農業民と天皇』網野善彦