概要
スリランカの上座部仏教(テーラワーダ仏教)がパガン朝のアノーヤター王(11世紀)を通じてミャンマーに定着。13世紀にスコータイ朝がスリランカから僧侶を招聘して以降、タイ・ラオス・カンボジアにも拡大。それまでのヒンドゥー教や大乗仏教を次第に置き換え、現在の東南アジア大陸部の宗教地図を形成した。
歴史的背景
スリランカのマヒンダヴァンサの伝統がパーリ語経典とともに東南アジアに伝わった。僧侶の留学・招聘を通じた「正統な」仏教の確立が各王朝の正統性と結びついた。ビルマ語・タイ語・ラオ語・クメール語のアルファベットもパーリ語学習から発展した。
地形・地理的特徴
スリランカからインド洋・ベンガル湾を経て東南アジアに到達。ミャンマーのパガン、タイのスコータイ、ラオスのルアンパバーン、カンボジアのプノンペンが受容の拠点。メコン川・イラワジ川の流域に沿って内陸部にも浸透。
歴史的重要性
現在ミャンマー・タイ・ラオス・カンボジア・スリランカで約1.5億人が信仰する上座部仏教圏の形成。出家と在家の関係、功徳(メリット)の概念、寺院中心の社会構造が東南アジアの社会を規定する。
参考文献
- 上座部仏教研究
- パーリ語文献