概要

1970年代にソ連の考古学者サリアニディにより発見された青銅器時代の都市文明。ゴヌール・デペでは要塞化された宮殿、神殿、灌漑システムが発見された。インダス文明やメソポタミアとの交易品が出土し、ラピスラズリ・錫の広域交易ネットワークの結節点であった。

歴史的背景

中央アジアのオアシス農業を基盤とする都市文明で、バクトリア(現アフガニスタン北部)とマルギアナ(現トルクメニスタン南東部)にまたがる。ゾロアスター教の起源との関連が議論されており、宗教的な儀式空間の痕跡が認められる。

地形・地理的特徴

アム川(オクサス川)流域のオアシス地帯。カラクム砂漠とキジルクム砂漠に挟まれた灌漑農業地帯で、ムルガブ川デルタのゴヌール・デペが中心都市。

歴史的重要性

メソポタミアとインダスを結ぶ広域交易ネットワークの存在を示す重要な発見。中央アジアが単なる「通過地帯」ではなく、独自の都市文明を有していたことを証明。インド・イラン語族の原郷との関連でも注目される。

参考文献

  • Viktor Sarianidi, Margiana and Protozoroastrianism, 1998
  • C.C. Lamberg-Karlovsky, Archaeology and Language: The Indo-Iranians, 2002