概要

アッバース家はウマイヤ朝を打倒し、カリフ・マンスールが762年にバグダッドを建設した。「円形の都市」と呼ばれる計画都市は中央にカリフの宮殿と大モスクを配置し、二重の城壁で囲まれた。人口100万人を超え、唐の長安と並ぶ世界最大の都市に成長。イスラム黄金時代の中心となった。

歴史的背景

ウマイヤ朝のアラブ至上主義に対するペルシャ人をはじめとする非アラブ・ムスリム(マワーリー)の不満がアッバース革命の原動力であった。ホラーサーンのアブー・ムスリムが軍事的中核を担った。

地形・地理的特徴

バグダッドはティグリス川中流域の沖積平野に位置し、ティグリスとユーフラテスが最も接近する地点に築かれた。「円形の都市」(マディーナト・アッサラーム、平和の都市)として設計され、ティグリス川が交通と水利の大動脈であった。

歴史的重要性

アッバース朝はイスラム文明の黄金期を現出させ、科学・哲学・文学・芸術が空前の発展を遂げた。アラブ・ペルシャ・ギリシャ・インドの知的伝統の融合により、中世世界の知的中心となった。

参考文献

  • When Baghdad Ruled the Muslim World (H. Kennedy)
  • Al-Tabari, History