概要
平城京には東市・西市の二つの公設市場が設けられ、市司が物価統制と取引監視を行った。和同開珎(708年鋳造)をはじめとする貨幣が流通し、絹・布・米・塩・鉄器・陶器など多様な商品が取引された。人口10万人以上の都市経済を支えた。
歴史的背景
律令制下では貨幣経済の導入が試みられたが、地方では現物経済が主流であった。都城の市場は唐の長安を模した制度で、官僚による管理下に置かれた。
地形・地理的特徴
平城京の東市と西市は朱雀大路の東西に設けられた公設市場。市司が管理し、正午に開市、日没に閉市する規則的な運営が行われた。
歴史的重要性
古代日本の都市経済の実態を示す。和同開珎の流通は貨幣経済の萌芽であるが、完全な定着には至らなかった。木簡から読み取れる商品流通は古代経済史の貴重な史料。
参考文献
- 奈良文化財研究所
- 平城京出土木簡