概要

ウマイヤ朝カリフ・アブドゥルマリクが建設した岩のドームは、現存する最古のイスラム建築の一つであり、ビザンツ様式の金色のドームとモザイク装飾で覆われた八角形の建造物。中央の聖岩はアブラハムのイサク奉献とムハンマドの昇天の地とされ、三大一神教の聖地が重なる場所に立つ。

歴史的背景

アブドゥルマリクはウマイヤ朝の正統性をアピールするため、メッカのカアバに対抗する聖地としてエルサレムを強調した。ビザンツのキリスト教建築に匹敵する壮麗さでイスラムの威光を示す政治的意図もあった。

地形・地理的特徴

岩のドームは神殿の丘(ハラム・アッシャリーフ)の上に建てられた。ここはユダヤ教のソロモン神殿の跡地であり、イスラムではムハンマドが天に昇った(ミーラージュ)場所とされる。エルサレムの丘陵地帯の最も聖なる場所に位置する。

歴史的重要性

岩のドームはイスラム建築の最初の傑作であり、以後のモスク建築に多大な影響を与えた。エルサレムの象徴的景観を形成し、現在もアラブ・イスラエル紛争の焦点の一つである。

参考文献

  • The Dome of the Rock (O. Grabar)
  • Jerusalem: One City, Three Faiths (K. Armstrong)