概要

神への個人的な愛と献身を説く宗教運動。南インドのアールヴァール(ヴィシュヌ派)とナーヤナール(シヴァ派)の詩人たちに始まり、北インドではカビール、ミーラーバーイー、トゥルシーダース、チャイタニヤなどの聖者が活躍。カースト制度と祭祀主義を批判し、民衆語による神への直接的な祈りを説いた。

歴史的背景

バラモン中心の儀礼的ヒンドゥー教に対する民衆からの異議申し立てとして展開。イスラム支配下でのヒンドゥー教の再活性化という側面もあった。スーフィズムとの相互影響も指摘される。

地形・地理的特徴

南インドのタミル地方で始まり、数世紀かけて北インド全域に広がった。各地方の言語で神への献身の詩が詠まれ、カースト・性別の壁を越えた民衆的な宗教運動を形成した。

歴史的重要性

インドの地方語文学(ヒンディー語、ベンガル語、マラーティー語、タミル語等)の発展に決定的な役割を果たした。カースト批判と平等の理念はガンジーの思想にも影響を与え、現代インドの社会改革運動の精神的源泉の一つ。

参考文献

  • John Stratton Hawley, A Storm of Songs: India and the Idea of the Bhakti Movement, 2015
  • A.K. Ramanujan, Speaking of Siva, 1973