概要

ゲルマン系のヴァンダル族がガイセリック王の指導下でイベリア半島から北アフリカに渡海し、約8万人が移住。439年にカルタゴを占領して王国の首都とした。強力な海軍を構築し、455年にはローマを略奪した。アリウス派キリスト教を信奉しカトリック教徒を迫害した。534年にビザンツのベリサリウスに滅ぼされた。

歴史的背景

西ローマ帝国の弱体化に乗じて各地のゲルマン諸族が移動・定住を始めた大移動時代の一環。ヴァンダル族はガリア、イベリア半島を経て北アフリカに到達した。ローマの北アフリカ防衛の脆弱さが侵入を許した。

地形・地理的特徴

ヴァンダル族はジブラルタル海峡を渡ってイベリア半島からモロッコに入り、北アフリカ沿岸を東進した。地中海沿岸の豊かな農業地帯と港湾都市を順次占領。カルタゴの良港を海軍基地として地中海の制海権を握った。

歴史的重要性

北アフリカにおけるローマ支配の終焉を象徴する出来事。ヴァンダル族による455年のローマ略奪は「ヴァンダリズム」(文化破壊行為)の語源となった。約1世紀の支配の後、ビザンツによる再征服で終わるが、北アフリカのローマ的都市文明は大きく衰退した。

参考文献

  • Merrills, A., 'Vandals, Romans and Berbers'
  • Conant, J., 'Staying Roman: Conquest and Identity in Africa and the Mediterranean'