概要
グプタ朝のクマーラグプタ1世が設立したとされる世界最古級の大学の一つ。最盛期には1万人以上の学生と2千人以上の教師を擁し、仏教学のみならず論理学・文法学・医学・天文学を教授した。玄奘や義浄など中国僧が留学した記録が残る。9階建ての図書館を有し、膨大な蔵書を誇った。
歴史的背景
グプタ朝以降の歴代王朝が寄進を続け、パーラ朝時代に最盛期を迎えた。チベット仏教の学僧アティーシャもここで学んだ。インド全域および東南アジア・東アジアから学生が集まる国際的な学問の中心地であった。
地形・地理的特徴
ガンジス川南方のビハール地方に位置し、マガダ地方の仏教聖地群(ブッダガヤ、ラージギル)の近傍。肥沃な農地からの安定的な食糧供給と、主要交易路へのアクセスが大学の維持を可能にした。
歴史的重要性
世界の大学制度の先駆であり、体系的なカリキュラム・寮制度・入学試験を備えた最初の教育機関の一つ。1193年にバフティヤール・ハルジーにより破壊され、インド仏教衰退の象徴的事件となった。2016年にナーランダー大学が再建された。
参考文献
- Sukumar Dutt, Buddhist Monks and Monasteries of India, 1962
- UNESCO World Heritage, Archaeological Site of Nalanda Mahavihara, 2016