概要

東晋の僧・法顕が65歳で長安を出発し、西域経由でインドに到達。仏跡を巡礼し戒律の原典を収集。帰国後『仏国記(法顕伝)』を著し、5世紀初頭の中央アジア・インドの詳細な地誌を残した。

歴史的背景

中国仏教は経典の不足に悩んでおり、とくに完全な律蔵(戒律集)が必要とされていた。法顕は律蔵の原典入手を目的に、険難を冒してインドを目指した。

地形・地理的特徴

法顕はタクラマカン砂漠、パミール高原を越え、ガンダーラからインド亜大陸を縦断。帰路はスリランカ・ジャワを経由して海路で帰国。陸路と海路の両方を経験した稀有な旅。

歴史的重要性

中国人による最初の本格的インド旅行記。玄奘に先立つこと約230年の先駆的事業。グプタ朝インドの社会状況を伝える第一級の史料として今日も参照される。

参考文献

  • 『仏国記』法顕
  • 『高僧伝』