概要
エチオピア正教テワヒド教会は4世紀のエザナ王の改宗以来、約1700年の歴史を持つアフリカ最古のキリスト教会。カルケドン公会議(451年)後に単性論教会として独自の発展を遂げた。契約の箱(アーク)がアクスムの聖マリア教会に保管されているという伝承を持つ。ゲエズ語の典礼、独自の暦(エチオピア暦)、旧約聖書の規定に基づく食事制限など独特の伝統を維持。
歴史的背景
アクスム王国のキリスト教受容後、エチオピアはイスラム世界に囲まれながらもキリスト教を維持した唯一のアフリカの国家。「プレスター・ジョン伝説」(東方のキリスト教王国の伝説)のモデルの一つとされた。
地形・地理的特徴
エチオピア高原の山岳地帯に修道院が散在し、デブレ・ダモ、デブレ・リバノスなどの岩山の上の修道院が宗教的伝統を保存してきた。高原の孤立性がイスラム世界の中でキリスト教が1700年間存続する条件を提供した。
歴史的重要性
アフリカにおけるキリスト教の最も古い継続的伝統。約5000万人の信者を擁し、エチオピアの文化的アイデンティティの核心。ラスタファリ運動のインスピレーション源の一つ。独自の聖典(エノク書等を含む81巻の正典)を保持する。
参考文献
- Heldman, M., 'African Zion: The Sacred Art of Ethiopia'
- Binns, J., 'The Orthodox Church of Ethiopia'