概要

チチカカ湖畔に栄えた高地文明で、最盛期には40万人以上の人口を擁したと推定される。アカパナのピラミッド、カラササヤの神殿、太陽の門(精巧な浮彫りを持つ石造門)が代表的建造物。巨石建築の精密な石組みは後のインカ建築に大きな影響を与えた。

歴史的背景

チチカカ湖の湖上交通と高地の牧畜経済を基盤に発展した。隆起畑システムにより高地でも安定した農業生産を実現し、異なる標高帯の産物を交換する「垂直統御」のエコロジカル・モデルを確立した。ワリ帝国と並んでアンデス中期水平線期の二大勢力であった。

地形・地理的特徴

チチカカ湖南岸の標高約3850mのアルティプラーノ(高原)に位置する。高地の過酷な環境だが、チチカカ湖の巨大な水塊が気温の極端な変動を緩和する微気候を形成した。隆起畑(スカ・コリュ)による高地農業が大規模に行われ、ラクダ科動物(リャマ、アルパカ)の牧畜も重要であった。

歴史的重要性

アンデス高地文明の頂点として、インカ帝国の政治・宗教・建築の先駆となった。インカはティワナクを聖地と見なし、自らの起源神話をチチカカ湖と結びつけた。垂直統御の経済モデルはアンデス文明に共通する適応戦略の原型。

参考文献

  • Kolata, The Tiwanaku
  • Janusek, Ancient Tiwanaku