概要
オクタウィアヌスが元老院から「アウグストゥス」の称号を受け、事実上の帝政(プリンキパトゥス=元首政)を開始した。共和政の制度と名目を維持しながら、軍事指揮権(インペリウム)と護民官特権を集中して最高権力を掌握。表面的には「共和政の回復者」を自称した。
歴史的背景
アクティウムの戦い後、オクタウィアヌスは全権を元老院に返上する演出を行い、元老院から統治権を「委託」される形を取った。カエサルの独裁的手法が暗殺を招いた教訓から、共和政の外見を巧みに維持する手法を選択した。
地形・地理的特徴
元老院議事堂(クーリア・ユリア)でオクタウィアヌスが「アウグストゥス(尊厳者)」の称号を受けた。フォルム・ロマヌムの再開発が進み、大理石で装飾された壮麗な公共建築群が建設され、「煉瓦のローマを大理石のローマに変えた」と称された。
歴史的重要性
約500年続いたローマ共和政から帝政への移行を完成させた。パクス・ロマーナ(ローマの平和)と呼ばれる約200年の安定期の起点。ローマ帝国の政治モデルは後のヨーロッパの帝国概念と君主政の原型となった。
参考文献
- アウグストゥス『業績録(レス・ゲスタエ)』
- スエトニウス『ローマ皇帝伝 アウグストゥス』