概要
ガリア総督ユリウス・カエサルが第13軍団を率いてルビコン川を渡り、ローマに進軍を開始した。「賽は投げられた(alea iacta est)」の言葉を残したとされる。ポンペイウスと元老院派はローマを放棄してギリシャに逃れ、カエサルはわずか60日でイタリア全土を制圧した。
歴史的背景
カエサルの8年間のガリア征服(前58-50年)は莫大な軍功と私兵集団を生んだ。元老院は帰国後の訴追を画策し、カエサルにガリア総督の任期切れ後の軍隊解散を要求。カエサルは執政官候補として法的保護を求めたが拒否された。
地形・地理的特徴
ルビコン川はイタリア北部の小河川で、ガリア・キサルピナ属州とイタリア本土の境界線であった。武装した将軍が軍団を率いてこの川を越えることは法的に禁じられており、渡河は事実上の内戦宣言を意味した。正確な位置は議論があるが、リミニ近郊とされる。
歴史的重要性
ローマ共和政の事実上の終焉の始まり。「ルビコンを渡る」は取り返しのつかない決断の代名詞として現代まで使われる。カエサルの独裁を経て、甥のオクタウィアヌスが元首政を確立し、ローマ帝国へと移行した。
参考文献
- カエサル『内乱記』
- スエトニウス『ローマ皇帝伝 カエサル』