概要

漢の武帝(在位紀元前141-87年)は中国史上最も積極的な対外政策を展開。衛青・霍去病らの将軍を用いて匈奴を漠北に駆逐し、河西四郡を設置してシルクロードを開通。南越・朝鮮にも遠征して版図を拡大。内政では董仲舒の建言で儒教を国教化し、塩鉄専売・均輸平準法で財政を強化。太学を設立して官僚養成制度を確立した。

歴史的背景

前漢初期、匈奴の冒頓単于が強大なモンゴル帝国を築き、漢は白登山の包囲(前200年)で屈辱的な和親政策を強いられていた。武帝は国力の充実を背景に攻勢に転じた。

地形・地理的特徴

武帝の遠征は長安から北方のモンゴル高原、西方の中央アジアに至る広大な範囲に及んだ。河西回廊(甘粛省の狭い帯状地帯)はシルクロードへの玄関口であり、武帝はこの要衝を確保した。

歴史的重要性

漢の最盛期を築き、中華帝国のモデルを確立。儒教の国教化は以後2000年の中国の思想・制度を決定づけた。シルクロードの開通は東西文明交流の画期。

参考文献

  • 『史記』
  • 『漢書』武帝紀