概要
紀元前202年、劉邦(高祖)が皇帝に即位し漢王朝を建国。長安を首都とし、郡県制と封建制を併用する郡国制を採用した。「約法三章」で秦の苛酷な法治を改め、黄老思想に基づく無為の政治で民力の回復を図った。呂后の専権期を経て、文帝・景帝の「文景の治」で安定した統治が実現された。
歴史的背景
秦の苛酷な法治への反省から、漢初は寛大な統治を基本方針とした。しかし諸侯王の勢力が増大し、前154年の七国の乱で中央集権化が進められた。
地形・地理的特徴
長安は渭水南岸に建設された前漢の首都。関中盆地の中央に位置し、函谷関・武関・散関・蕭関の四関に守られた天然の要塞。秦の咸陽の南に新たに建設された。
歴史的重要性
約400年間(前漢・後漢)続く漢王朝は中国史上最も重要な王朝の一つ。「漢族」「漢字」「漢文」など、中国のアイデンティティの基盤を形成した。農民出身の皇帝は中国の社会的流動性の象徴。
参考文献
- 『史記』高祖本紀
- 『漢書』