概要
冒頓単于が父・頭曼単于を殺害して匈奴の王位を簒奪し、モンゴル高原を統一。東胡・月氏を撃破して中央アジアから満州にまたがる大帝国を建設。白登山の戦い(前200年)で劉邦を包囲し、漢に屈辱的な和親策を強いた。
歴史的背景
秦の蒙恬の北伐で圧迫された匈奴が、秦の崩壊と楚漢戦争の混乱に乗じて急速に勢力を拡大。「鳴鏑」(鳴り矢)の故事で知られる冒頓の軍事的才覚が統一を実現。
地形・地理的特徴
モンゴル高原は広大な草原ステップで、騎馬遊牧民の機動力を最大限に発揮できる地形。匈奴は陰山山脈以北を本拠とし、南方の農耕世界との境界で中国と対峙した。
歴史的重要性
世界初の遊牧帝国。漢帝国との対峙は中国の対外政策を規定し、万里の長城・和親策・遠征など多様な対応を生んだ。後のモンゴル帝国の先駆。
参考文献
- 『史記』匈奴列伝
- 『漢書』