概要
1974年に農民が井戸掘りの際に偶然発見した兵馬俑は、始皇帝の陵墓を守護する約8,000体の等身大の陶製兵士像。一号坑だけで6,000体以上が整然と配置され、歩兵・騎兵・戦車兵・将軍が実戦配置で並ぶ。すべての兵士の顔が異なり、当時の実際の軍団を模したとされる。彩色が施されていたことも判明。
歴史的背景
始皇帝は即位(紀元前246年)直後から陵墓の建設を開始し、約70万人の労働者を動員したとされる。死後の世界でも皇帝として君臨するための壮大な副葬品であった。陵墓本体はまだ未発掘で、司馬遷が記述した水銀の河の存在が土壌調査で裏付けられている。
地形・地理的特徴
驪山の北麓に位置する始皇帝陵は、渭水平原を見下ろす丘陵上に築かれた。巨大な墳丘を中心に、兵馬俑坑は東方約1.5kmに配置され、帝都咸陽を守護する軍団を象徴した。
歴史的重要性
20世紀最大の考古学的発見の一つ。秦の軍事力・製造技術・芸術水準を如実に示す。1987年にユネスコ世界文化遺産に登録され、年間数百万人が訪れる中国最大の観光地の一つ。
参考文献
- 『秦始皇帝陵兵馬俑坑発掘報告』
- 『史記』秦始皇本紀