概要
プトレマイオス2世の命で建築家ソストラトスが設計・建設した高さ約120〜140mの灯台。古代世界の七不思議の一つ。三段構造(下部は四角形、中部は八角形、上部は円筒形)で、頂上の火による光は50km以上先から視認可能だったとされる。14世紀の地震で完全に崩壊した。
歴史的背景
アレクサンドリアの港は浅瀬が多く、特にデルタ沿岸は平坦で陸上の目印が乏しかったため、航海者のための灯台の必要性が高かった。プトレマイオス朝の経済力と技術力の象徴として建設された。
地形・地理的特徴
アレクサンドリア沖のファロス島東端に建設された。島と本土を結ぶヘプタスタディオン(堤道)により陸続きとなった。地中海に突出する位置は、夜間・悪天候時に入港する船舶への誘導灯として最適であった。
歴史的重要性
古代世界の七不思議の一つであり、約1500年間機能した。「ファロス」は多くの言語で灯台を意味する語(フランス語phare等)の語源となった。古代の工学技術の到達点を示すとともに、海上交通の安全確保への人類の努力を象徴する。
参考文献
- Clayton, P., 'The Seven Wonders of the Ancient World'
- Empereur, J.-Y., 'Le Phare d'Alexandrie'