概要
プトレマイオス1世ソテルが創設し、プトレマイオス2世フィラデルフォスが拡充したムセイオン(学術殿堂)付属の図書館。最盛期には40万〜70万巻のパピルス巻物を所蔵したとされる。エウクレイデス(幾何学)、アリスタルコス(地動説)、エラトステネス(地球の周長計算)らが研究に従事した。
歴史的背景
プトレマイオス朝はアレクサンドリアを世界の知的首都にする野心を持ち、学者を招聘し書物を世界中から収集した。アリストテレスのリュケイオンをモデルにしたムセイオンの一部として設立された。
地形・地理的特徴
アレクサンドリアの王宮地区ブルケイオン内に位置し、地中海に面した都市の中心部にあった。港に近い立地は、世界中からの書物の収集に適していた。入港する船の書物を没収して写本を作成し原本を所蔵するという積極的な収集政策が、港湾都市としての地の利を活かした。
歴史的重要性
古代世界最大の知識の集積地であり、現代の大学・図書館の原型。ここでの研究成果は数学、天文学、地理学、医学、文献学の基礎となった。その喪失(段階的に複数の原因による)は人類の知的遺産における最大の損失の一つとされる。
参考文献
- El-Abbadi, M., 'The Life and Fate of the Ancient Library of Alexandria'
- MacLeod, R., 'The Library of Alexandria'