概要

2011年2月22日12時51分(昼食時間帯)にマグニチュード6.3の直下型地震がクライストチャーチを襲い、185名が死亡(うち日本人28名を含む外国人115名)。CTVビルとパインゴールドビルの倒壊が多くの犠牲者を出し、クライストチャーチ大聖堂(1881年建設)の尖塔が崩壊した。市中心部の80%の建物が損壊し、レッドゾーンとして長期立入禁止となった。

歴史的背景

2010年9月のダーフィールド地震(M7.1)の余震系列に属するが、震源が市中心部直下と浅かったため被害が遥かに大きかった。ニュージーランドは太平洋プレートとオーストラリアプレートの境界に位置する地震国だが、カンタベリー地域は比較的地震が少ないとされていた。隠れた断層の存在が災害の想定外を生んだ。

地形・地理的特徴

カンタベリー平野の東端、エイボン川とヒースコート川が流れる低平な沖積平野上に位置する。リトルトン港に近い丘陵地帯(バンクス半島)の断層がマグニチュード6.3の直下型地震を引き起こした。液状化現象が東部の低地で特に深刻であり、沖積土壌の脆弱性が被害を拡大させた。震源が浅く(深さ約5キロ)市中心部に近かったことが被害を甚大にした。

歴史的重要性

ニュージーランド史上2番目に多い死者を出した地震であり、復興は10年以上を要した。市中心部の再建は革新的な都市計画のモデルケースとなり、「紙の大聖堂」(坂茂設計)などの暫定建築が国際的注目を集めた。建築基準法の見直し、地震保険制度の改革、液状化対策の研究が世界的に推進される契機となった。

参考文献

  • Canterbury Earthquakes Royal Commission Final Report (2012)
  • Parker, M. & Steemers, K. 'Resilience and the City' (2019)