概要
チャンドラグプタ・マウリヤがナンダ朝最後の王を倒し、パータリプトラを首都にマウリヤ朝を建国した。策士カウティリヤ(チャーナキヤ)の助力を得て権力を掌握。アレクサンドロス大王の死後の混乱に乗じて北西インドを統一し、セレウコス1世との戦争に勝利してアフガニスタンまで支配領域を広げた。
歴史的背景
アレクサンドロス大王の東征(紀元前326年)がインド北西部に政治的空白を生み、ナンダ朝の専制に対する不満が各地で高まっていた。チャンドラグプタはこの状況を利用し、カウティリヤの『アルタシャーストラ』に基づく統治戦略で帝国を築いた。
地形・地理的特徴
パータリプトラ(現パトナ)はガンジス川・ソーン川・ガンダク川の合流点に位置し、水運と農業の両面で最適な帝国首都の立地であった。北インド平原全体を統制できる戦略的要衝。
歴史的重要性
インド亜大陸最初の統一帝国であり、インド政治史の画期。効率的な官僚制・租税制度・スパイ網を整備し、古代インドの国家形成モデルを確立。その後のインドの帝国の原型となった。
参考文献
- Romila Thapar, Asoka and the Decline of the Mauryas, 1961
- Upinder Singh, A History of Ancient and Early Medieval India, 2008