概要
パキスタン軍兵士と武装勢力がインド管理側のカシミール・カルギル地区の山岳拠点に浸透・占拠。インド軍は空軍の支援の下、「ビジャイ作戦」で約2か月かけて拠点を奪還。両軍合わせて約1000人以上が死亡。核保有国同士の直接的な武力衝突として国際的な危機を招いた。
歴史的背景
1998年にインド・パキスタン双方が核実験を実施した直後の事態。パキスタンのムシャラフ陸軍参謀長がシャリフ首相の了解なく作戦を主導したとされる。直前のラホール宣言(1999年2月)での和平ムードからの急転であった。
地形・地理的特徴
カルギル地区は標高4000m以上のカラコルム山脈西端に位置。険しい山岳地帯でパキスタン兵士が高所を占拠し、インド軍は急峻な斜面を登攀しての奪還作戦を強いられた。
歴史的重要性
核保有国間の限定戦争の危険性を世界に示した。米国のクリントン大統領の仲介でパキスタンが撤退に同意。この事件がムシャラフによる軍事クーデター(1999年10月)の遠因となった。
参考文献
- Praveen Swami, The Kargil War, 1999
- Peter Lavoy (ed.), Asymmetric Warfare in South Asia, 2009