概要
ユニオン・カーバイド社のボパール工場からイソシアン酸メチル(MIC)約40トンが漏洩した世界最悪の産業事故。直後に約3800人(推計では最大1万6千人)が死亡し、50万人以上が毒ガスに曝露された。後遺症による死者は推計約2万人に達する。
歴史的背景
アメリカのユニオン・カーバイド社はインドの安価な労働力を利用するためボパールに農薬工場を建設。安全基準の低さ、設備の劣化、訓練不足、コスト削減による安全装置の停止が重なり、致命的な事故を引き起こした。
地形・地理的特徴
ボパール市内のユニオン・カーバイド社工場はスラム街に隣接して建設されていた。夜間の風がイソシアン酸メチル(MIC)ガスを人口密集地域に運び、被害を拡大させた。
歴史的重要性
産業安全と企業責任に関する国際的な議論の転換点。発展途上国における多国籍企業の責任、環境正義の問題を提起した。和解金が不十分との批判は現在も続き、工場跡地の汚染除去は未完了。
参考文献
- Dominique Lapierre & Javier Moro, Five Past Midnight in Bhopal, 2002
- Ingrid Eckerman, The Bhopal Saga, 2005